過去日記から
   
   某健康ランドの警備員の巻 


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さぁ 今日も一日警備員や!と制服に着替え更衣室をあとにする…いつものよ
  
  うに事務所で挨拶をし ゲームコーナー 浴場 そしてホテル…でまたランド
  
  に戻り 二階のレストルームへとつながる階段を上がると 左手に軽食コーナ
  
  ーがある。 まぁその日も何気なく 軽食コーナーのカウンターに目をやると
  
  昔流行ったか?色眼鏡をかけたガラの悪そうな客と一瞬目が合った!時間にし
  
  たら一秒間?いや二秒間か?その客を見ている時 はっきりとは覚えていない
  
  が たぶん俺は「最近ちょくちょく見かけるけど なんかガラ悪そうなオッサ
  
  ンやなぁ!」と そういゆうようなことを思った!と記憶している。
  
  で 当然 視線をそらし その客にはなんの問題もなかったので レストルー
  
  ムから二階全体を巡回し 最後に外回り(駐車場)で一肯定を締めくくる。さ
  
  ぁ 靴を履き外に出ると ちょっと肌寒い!秋やなぁ〜 秋はスポーツの秋!
  
  食欲の秋か?腹減ったな〜…とそんなことを考えながら 歩いていると 駐車
  
  場ではないところに一台のトラックが停めてあった。まぁ いつものことやか
  
  らとあまり気にも留めず そのままいつもの巡回コースをひたすら歩いて そ
  
  のトラックの横を通り過ぎようとした時 中から「おい!ちょっと待て!」と
  
  いう声がしたので 俺は一瞬ドキッとして立ち止まった。そしてすぐに我に返
  
  り「はいっ?」と聞き返すと そのオッサンは俺に お前俺の後を付けとるや
  
  ろう!と窓越しに凄んできた!初めは何を言うてるのか意味がわからなかった
  
  が そのオッサンの顔が街灯に照らされて しだいに意味が解ってきた…そう
  
  かこのオッサンは 俺が館内からず〜と後を付けてるように思っとるんや!で
  
  も待てよ あの時 軽食コーナーで目が合っただけで その後はまったく 眼
  
  中になかったのに…ひょっとしてこのオッサン 被害妄想か?え〜?ほな ま
  
  ともに話しできへんがなぁ〜 とかそんなことを考えると ちょっと怖くなっ
  
  てきたので それはないですよ〜と 適当に返事をすると同時に俺は歩き出し
  
  た するとそのオッサンもエンジンを掛け付いて来やがった そしてオッサン
  
  が お前どこの警備員や?俺 ○○警備です!名前なんて言うんや?池島です
  
  !もしよかったら電話番号も教えますよ!いつでも連絡してもらっても結構で
  
  すから!と 俺がそう言っても お前 館内から俺の後ずっと付けとるの知っ
  
  とるんやからのぉ!と何度も凄むので ええかげん俺もうっとうしくなってき
  
  た。…初めは なんか危ない奴やから 当たり障りなく その場を終わらせた
  
  ろう!と考えていたが オッサンがあんまりしぶといので だんだんうっとう
  
  しいという気持ちになり 次は腹が立ってきたに変わってきた!それでついに
  
  は「俺はなぁ オッサンの後付けるほど暇ちゃうんじゃ〜!」と一喝してしま
  
  った。…あ〜あ〜 … 後で「俺 オッサン追いかます趣味ないで!」みたい
  
  なそんなちょっと気の利いたことを言われへんかったんかいな と少し悔やん
  
  だ…。それでオッサンはというと その俺の本気の一喝が 心に届いたか 少
  
  しは間違いやったと気付いてくれたみたいで 館内に戻って巡回していたらそ
  
  のオッサンが どこからともなく 歩み寄ってきて「さっきは悪かったなぁ」
  
  と謝ってくれた。俺も 解ってもらえたらそれでいいんです。こちらこそすみ
  
  ません!と言うと オッサンはニヤッと照れくさそうに笑い どこかへ消えて
  
  行った。…
  
  なんかよう考えたら オッサンが俺の後付けとったんちゃうん?

   
   
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